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  • 執筆者の写真tomoka kisalagi

歌うということ


雨の一日。厚い雲に覆われた灰色の空模様に、心の奥に眠るすこし苦い記憶が呼び覚まされる。雨音のなかから現れるいつかの記憶。暖かい飲み物を入れて、なんだか役を演じるようにゆっくり飲んでみる。輝いていた時期を今になって知る。こんな日は記憶からも解放されて心身を癒せたらいい。


歌はこのとき流れている。


ひとり、良い映画を観る。心のなかに流れる幾重もの旋律。体の外には決して流れ出すことのない波を打つ感情。心の真実。私の内に起こった超新星爆発は光だけを残して巡り続ける。


例えばこれは、まさに歌っているとき。


晴れた日、足取りがいつになく軽い。好きな場所や店を訪れる。誰かの作品を間近に観る。会いたかった人に会う。或いは、予期しなかった出会い、誰かとの、何かとの邂逅に心震える。いつもの風景が違って見える。


ひとり、抱えきれないほどに溢れる想いは一体どこにいくのかと歩きながら想う。


これこそ、歌。



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レッスンでは、ジャズ、ボサノバをメインに課題曲を選曲していますが、ジャズの雰囲気に馴染みがないという方も安心してお越しください。

「歌」=「声」なのです。


人が産まれた時に一番初めにするのは声を出すこと。真っ先に「声」を体から一生懸命に出します。誰しにも命の声が与えられています。


旅立ちを浄土へ導く声の路もあります。お念仏。大切な人を見送る時に立ち合ったとき、深く響くお念仏に心洗われた経験をお持ちの方もたくさんいらっしゃるかと思います。歌はあの次元に達したい、と個人的に思います。


英語は楽しいです。発音記号が道標になります。発音が良くなると、独特の気持ち良さも味わえます。英語で話すと性格に明るい影響の出る方もあると耳にします。納得、英語はまさにサウンドの豊かな言語です。


まとまりがありませんが、自分の声、歌を楽しみに、いらしてください。

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