Eテレの人気番組「100分de名著」
素晴らしい番組、と声を震わせながら静かに唸りたい。
過去、BSで放送されていた週刊ブックレビューが幕を閉じた時、今後NHKはどのような書評番組を制作するだろうと期待を寄せていました。(「名曲探偵」「迷宮美術館」も面白かったですね!芋づる式に蘇る記憶)
番組は長らく計画・準備され放送開始を迎えることと思いますが、100分de名著の放送開始時期は2011年3月末。震災の直後に放送日を迎え、よりシビアな期待に応えるべく、灯りを絶やさず制作されてきた番組と改めて感じました。
個人的には、放送開始の年は番組の存在を知った程度でした。週刊ブックレビューが面白かったので、新しい書評番組がブックレビューを越えられるか?と少々斜め上に構えていたような気がします。なんたることか。いつしか、伊集院光さんの姿を見かけるようになり、何かの折にふと観れば、これはもう、心震えるほど素晴らしかった。今に至るまで、番組を見る度にじわじわと低温で胸の奥をこがすような熱を感じ続けています。テレビにしかできない教育、或いはテレビがなし得る教育、という観点でも教わるようです。何卒、長寿番組でお願いいたします。
視聴者代表としての役割を担い、専門家(解説者)に疑問を投げかけてくれる伊集院さんの存在。この番組の魂を一手に引き受けておられる姿は圧巻。伊集院さんのガイダンスで深まりゆく世界に誘われます。
ついつい、忙しさにかまけて読書の時間を失ってしまいがちな私ですが、100分de名著を観ると、そんなこと言っていられないなと心に思います。言葉は消し去ることはできない、共に生きていく存在。言葉の限界が、己の限界を設けてしまうことも、確かにそうだと思います。未知なる道しるべを与えてくれる言葉を探求し、出会ったら、それを手に実生活で実践を重ねていく。言葉を知ればすぐに身になるかといえば、一気呵成に量を消化していけるものではありませんが、マイペースでも時間をかけてひとつひとつ、ささやかながらも言葉を通じて世界を広げていきたいです。
歌との関わりがないようですが、歌は言葉を扱うという点で、他の楽器や音楽そのものの領域からはみ出す部分を持っています。その広がりにも多くの可能性があります。音楽家として、語り部として、大いなる「歌道」があり、また、歌の役割そのものにも秘めたる可能性がある。命を支える歌の力を追求していきたいです。
いわゆる歌詞…歌において歌詞(言葉)をどう扱うか、距離や理解、ここに強烈な力が宿ります。歌における心と言葉、心と音、言葉と音との関わり、その親和性について考察を重ねて参ります。
さて、このブログで、唐突な感じもいたしますが、勝手にブログde名著(PL*)としてささやかな記事を掲載していきます。皆さまと共に言葉の旅を。不定期で、、、お願いいたします。
*Personal Level
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